地域おこし協力隊
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高鍋神楽
皆さんこんにちは!
地域政策課のOです。今回は、町の伝統芸能「高鍋神楽」についてご紹介します。
今回は、高鍋神楽を23年続けている役場職員のMさんに、その魅力などをお伺いしました。
高鍋神楽とは
▲「壱番神楽」
O:高鍋神楽とはどんなものですか?
Mさん:
高鍋神楽は、旧高鍋藩領地の神社に伝承される神楽で、「比木神楽」「三納代神楽」「都農神楽」の総称を高鍋神楽と呼んでいます。高鍋神楽は、腰を低く落として舞う「座舞」「居舞」の所作が多いのが特徴で、沿海地域に広まった勇壮活発な神楽として現在に受け継がれています。
始めたきっかけ
O:23年間高鍋神楽をされているということですが、きっかけはなんでしたか?
Mさん:
最初は母から神楽をやるとは聞かされず、「お菓子を買ってあげるから付いてきない。」と騙され、練習に連れていかれたことが始まりです。
神楽の練習を始めてから師匠達の神楽を見る機会が多々あり、面を着けて舞う神楽を初めて見たときは、怖いなと思いつつも師匠達のような神楽を舞ってみたいと感じ、だんだんと神楽に興味を持っていった記憶があります。
楽しいところや大変なところ
▲「寿の舞」の一幕。コミカルに奏者に話しかけています。
O:高鍋神楽の楽しいところや、逆に大変なところはなんですか?
Mさん:
神楽と聞くと静寂な空気の中で粛々と行なう...といったイメージがないでしょうか。
高鍋神楽もそういった神楽がほとんどですが、中には参拝者から参加を募って一緒に舞う神楽や、神楽の最中に客席に行って参拝者にじゃれてみたりと参拝者も見ていて笑いが出てくる神楽もあります。
大変なところは、高鍋神楽の演目の中には1時間以上舞い続ける神楽もあり、舞い終わるまでに体力を使うところです。舞い切るための体力の維持・向上が必要なため、体力作りに勤しんでいます。
▲鬼神面
余談にはなりますが、人は通常200度程の視野がありますが、神楽の面を着けると60度くらいまで視野が狭まります。体の動きだけを意識して舞っていると自分の舞っている位置が分からなくなって明後日の方向を見ながら舞い続けたり、柱が見えずぶつかったりしたことがありました(今でも時々やらかします)。
今後の目標
▲「鬼神舞」
O:今後の目標を教えてください。
Mさん:
高鍋神楽は全部で演目が三十三番ありますが、そのうち数番は、今はもう舞える人がいない神楽があります。本や伝承でどのような神楽であったのか確認しながら、舞えなくなった神楽を復活させることが今後の目標にあります。
また現在、高鍋神楽は県の無形文化財に指定されていますが、国指定無形文化財の登録に向けて高鍋町役場社会教育課を中心に資料集めなどに動いてもらっています。将来、国指定無形文化財に登録されたとして、名前だけと言われないためにより一層精進していきたいです。
興味のある方は…
▲「寿の舞」の一幕。舞手が参拝者を巻き込んでいます。
O:どうすれば高鍋神楽を始めることができますか?
Mさん:
今は新型コロナウイルス感染症感染防止の観点から練習などは行っていないですが、子供神楽の指導もしています。
興味がある方は舞鶴神社(0983-23-4433)へ連絡してみてください。