地域おこし協力隊

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世界で初めて児童手当を導入した秋月鶴山(あきづきかくざん)を知っていますか?

秋月鶴山(あきづきかくざん)って?

こんにちは!ちょっと聞いてください。
実は今、高鍋町では秋月鶴山(あきづきかくざん)について話題になっています。

ところで、あなたは秋月鶴山をご存じですか?
今、首を振ってしまいましたね。その通りだと思います!ご存じないですよね…。
では!上杉鷹山ってご存じですか?
こちらもご存じないようですね…。
上杉鷹山は、上杉謙信公からつながる山形県米沢市の米沢藩の9代藩主です。上杉謙信なら聞いたことあるのではないでしょうか。
上杉鷹山は深刻な財政難で有名だった米沢藩の財政を立て直し、財政再建や藩政改革を成し遂げ、政治や経済で世界的にも有名なんです。
そして、秋月鶴山はその政治経済分野で世界的にも有名な上杉鷹山のお兄さんで、鷹山が最も尊敬した兄と言われています。こう聞くとなんだかすごい人な気がしてきますよね。


さて、そんなすごそうな人である秋月鶴山ですが、高鍋藩の藩主として活躍していました。藩政改革をおこない、高鍋藩の全盛期を築いた名君なんです。本当に江戸時代にこんなことしたんだろうかと思うほど現代においても使えそうな政策を打ち出しています。
例えば、今騒がれているSDGsに江戸時代から取り組んでおり、人材登用や倹約を基本に、世界初の児童手当、疾病・災害対策、米の貸し出しなどの福祉政策、田畑整備や地場産業振興、のちに数々の偉人を輩出することになる藩校「明倫堂」の創立などなど、枚挙にいとまがないぐらいです。すごそうな人ではなく、本当にすごい人なんですよ、秋月鶴山は!


あ、ちなみに弟の上杉鷹山が藩主だった米沢市と高鍋町は姉妹都市になっています。毎年高鍋町と米沢市の小学生がお互いの都市を交互に訪れて、その土地のくらしを体験するというイベントもやっています。

「小説 秋月鶴山」が発売

移住者紹介

▲「小説 秋月鶴山」(PHP研究所)


この盛り上がりには、最近秋月鶴山についての小説が発売されたことも大きく影響しています。童門冬二先生の著書「小説 秋月鶴山」がPHP研究所から発行されました。町内でも話題になり、結構売れています。思わず、私も数冊購入しましたよ。

読書会をおこないました

移住者紹介

▲読書会の様子1

移住者紹介

▲読書会の様子2

「小説 秋月鶴山」の発売をきっかけに宮崎産業経営大学の学生さんと一緒にアクティブ・ブック・ダイアローグのよる読書会を実施しました。アクティブ・ブック・ダイアローグは簡単に言うとみんなで分担して本を読み、内容を共有し、考察しましょう!というものです。画像にもあるように読んだ内容をまとめ、発表し合いました。本の内容で印象に残ったのは、秋月鶴山が藩校で町民に学んでほしいことは至誠(誠実さやまごころ)であるということです。「国づくりは人づくり」という考えのもと藩主として人材育成のための学校作りをし、まごころを持った町民とともにまちづくりをしたいという考えを大事にしていたのだと思いました。

また、お互いの発表や考察のあとに、「高鍋藩主である秋月鶴山がリーダーとして優れていた理由やリーダーに求められるもの」についてお互いの意見を話し合いました。学生さんからの「リーダーの役割は皆の意見を集約し、組織の目標を明確にしてあげること。皆が意見を出しやすいようにコミュニケーションを円滑にする場を作ることが大事で、秋月鶴山にはその素質が備わっていたのではないか」という意見に納得し、本格的に社会に出る前から組織のリーダーの役割を理解しているところに関心しました。こうやって学生さんの新鮮な考えをきけるのってなんかいいですよね。

というわけで、秋月鶴山についてもっと広めていく活動をしていくことになったのですが、なにかいいアイデアないかな、教えてください。それでは、また